こんな牛でも生きてます

円盤とガシャを回して生きているオタクの備忘録

ボイスドラマ感想『かつて王子様だったもの 今では閉鎖病棟に篭った無職前科持ち薬漬けの三十歳-中瀬佑樹』

こんにちは、ウミウシです。

バイト先が(コンプラ)すぎてアメフラシになりそうですが、それなりに生きています。でもクソ社員の(自主規制)の(言論弾圧)したい気持ちは誰にも負けません。

 

昭和生まれのアナログ軟体生物なのですが最近遂に電子書籍DL配信にも積極的に手を出すようになりました。そんな中でフォロワーさんから勧められたのがこちらです。

 

かつて王子様だったもの 今では閉鎖病棟に篭った無職前科持ち薬漬けの三十歳-中瀬佑樹-/紅差し http://dlsite.jp/giwtw/RJ211025

 

あらすじ

タイトルと商品紹介ページのままですがそれでは不親切なので転載させて頂きます。

 

たとえ些細な事でも、自分が誰かの役に立てればいいと思いながら

郊外のとある精神病院に勤めて早数年。

 

ある日人手不足により小児病棟から閉鎖病棟への異動を命じられ、

これからは大人の患者に向き合わなければならない事に多少は動揺したものの、

できる事をやるのみだと心を落ち着けて、重い二重扉を開いた。

 

閉鎖病棟の看護師達がもっぱら噂にしていたのは、ここの常連だという一人の患者。

 

元バンドマンだ、傷害罪の前科持ちだ、自殺未遂を起こして強制入院になったのだのと

カルテに羅列された今までの彼の人生と、保護室の窓から覗く憔悴した横顔を

ひとめ見た時に、どうしようもなく胸が痛んで、それで……――

 

レビューは下手をするとネタバレしそうなので書きづらいのですが、暴力的なシーンは控えめなので、共依存だけど痛いのは少し……というシチュクラにもオススメです。

効果音やBGMの使い方もこだわりや気遣いが感じられ、聴くドラマとしては高水準かと思います。下手な商業作品より聴き応えあります。DLしたら収録時間2時間とかで変な声出た。デフレかな?って思った。

そんな長時間作品ですが全く中だるみなく、キャラクターの感情や距離感が刻々と変化していく様子が、トラックを日付ごとで区切っていく物理的な仕切りとの合わせ技でひとつひとつ描かれていき、途中から予想はしていた終焉を迎えていきます。

こんなことを感想にすると陳腐なのかもしれませんが、個人的には究極的かつ理想的な慈愛の形です。

みんな好きだろ、共依存

 

キャストについて

中瀬佑樹/×××役の一夜愛さん

メス男子の演技聴いた時も思ったんですが、同じ人間の二面性の演じ分けが本当に上手い。

佑樹の穏やかだけど何故か胸がざわつく違和感の感じと、×××のあからさまに凶暴だけど見捨てたらいけないと思わせる痛々しい感じ。声は同じなのに描き出される魂の違いがめっちゃすげぇ(語彙力は無い)

 

宮森先生役のそば太郎さん

お声を聴くのは初めてでしたが、頭はよさそうだけどインテリだからこその軽薄な感じが出ていてとてもよかったです。紅差しさんの他作品でそば太郎さんメインの作品があるので、今度買ってみようかなと思えました。

っていうか次回作のメインキャストなのでみんな買おうな。

真実の愛を知らない豚共は僕のことをストーカーなどと呼ぶかもしれないけれど、-高橋賢治-/紅差し http://dlsite.jp/giatw/RJ219993